災害を心配するお母さん
「災害っていつ起きるか分からない・・・」
「災害対策が必要なのは分かるけど・・・」
「避難訓練を学校でやっているから、十分かしら・・・」
世界でも類を見ないほど、日本は災害大国です。
地震、台風、豪雨、暴風、竜巻、洪水など、多様な災害が日本各地を襲っています。
一方で、内閣府の世論調査(平成29年)では、約40%の割合で、災害に対する認識が欠けていることが判明しています。
<ここ1~2年ぐらいの間に、家族や身近な人と、災害が起きたらどうするかなどについて、話し合ったことがあるか>
・「ある」・・・・57.7%
・「ない」・・・・41.7%
「災害大国・日本」で生きるのであれば、もっと関心を持つべきですし、驚くべき数字だと言わざるを得ません。
筆者は、仕事柄、東日本大震災の被災地に幾度も足を運びましたが、地震がもたらした悲惨さは本当に言葉を失います。
当時の光景は、10年経っても、決して忘れることはありません。
当たり前ですが、災害が起きると、しばらく行政機能はストップします。
行政機関を動かしているのは、人間ですから、そこで働いている職員も当然被災するわけです。
つまり、災害が起きても、行政があなたを助けてくれるわけではありません。
「被災したら、誰かが助けてくれる」という甘い考えは捨てるべきです。
「自ら考え、自ら備え、自ら行動する」
「災害大国・日本」に住む人間の最低限の責務です。
そして、「災害に対する備え」は、子どもにしっかりと教育すべきだと考えます。
子どもの防災教育【子どもと一緒に動画を見よう!】
未就学児には・・・【地震版】
未就学児であっても、「生きる力」を身につけるには、災害に対する「考える力」が必要です。
そして、有事の際でも、「生き抜く」ためには、未就学児でも、親子で一緒に話し合いましょう。
「災害」に年齢は関係ありません。
「まだ子どもが幼い」からと、「災害」は容赦するわけでもありません。
幼少期から、災害に対する正しい知識を身につけましょう。
しっかりと知識を身につけることができれば、慌てることなく、冷静に行動できます。
防災教育を子どもに行うことは、「災害大国・日本」に生きる親の責務です。
小学生の子どもから【南海トラフ地震版】
もちろん、小学生であっても、「自分のことは自分で身を守る」ことが必要です。
そして、もう一つステップアップしたいところです。
それは、「自分だけ」でなく、さらに日頃から「他人を思いやる」心がけを持たせたいものです。
例えば、このような「思いやり」があります。
・兄弟がいる場合、下の子の面倒を見てあげる。
・高齢者の様子を見てあげる。
・近所の人たちを気にかけてあげる。
津波
津波に関する動画もご確認ください。
土砂災害
東京都の動画ですが、土砂災害に関する考え方も参考になります。
国から国民へ警告メッセージ<保護者は必ず確認してください!>
最後に、政府の中央防災会議で、国民向けに出されたメッセージを紹介します。
全ての国民に向けた災害に対するメッセージですが、かなり強い警告として発信されています。
<国民の皆さんへ ~大事な命が失われる前に~ >
自然災害は、決して他人ごとではありません。
「あなた」や「あなたの家族」の命に関わる問題です。
気象現象は今後更に激甚化し、いつ、どこで災害が発生してもおかしくありません。
行政が一人ひとりの状況に応じた避難情報を出すことは不可能です。
自然の脅威が間近に迫っているとき、行政が一人ひとりを助けに行くことはできません。
行政は万能ではありません。
皆さんの命を行政に委ねないでください。
避難するかしないか、最後は「あなた」の判断です。
皆さんの命は皆さん自身で守ってください。
まだ大丈夫だろうと思って亡くなった方がいたかもしれません。
河川の氾濫や土砂災害が発生してからではもう手遅れです。
「今、逃げなければ、自分や大事な人の命が失われる」との意識を忘れないでください。
命を失わないために、災害に関心を持ってください。
あなたの家は洪水や土砂災害等の危険性は全くないですか?
危険が迫ってきたとき、どのような情報を利用し、どこへ、どうやって逃げますか?
「あなた」一人ではありません。
避難の呼びかけ、一人では避難が難しい方の援助など、地域の皆さんで助け合いましょう。
行政も、全力で、皆さんや地域をサポートします。
そして、この政府の中央防災会議では、「行政主導」の避難対策から「住民主体」の避難対策に変わることで、「自らの命は自らが守る」意識を持ち自らの判断で行動する社会が構築されることを期待すると締めくくっています。
要点をまとめると、以下のように解釈できます。
したがって、国民一人一人が、「自分で」考えて行動することが必要だと言われているわけです。
これは、年齢に関係なく、「国民」である以上、全員が求められる災害の考え方です。
つまり、幼少期から、徹底的に防災教育を行うべきです。
あなたは備えていますか
国からも、強い警告メッセージが発信されているのです。
災害が起きてから、「知らなかった」では済まされません。
一人ひとりの「命」がかかっているのです。
今すぐ、それぞれがしっかりとした防災の備えができているでしょうか。
もし、何をするべきか分からない状態であれば、最低限防災リュックは入手しましょう。
脅すわけではありません。
しかし、災害は「いつ」起きるか分からないものです。