雪害では、どのような災害が起こるのか

雪害の代表的ものとしては、雪崩、除雪中の転落事故などの豪雪地帯特有の災害のほか、路面凍結などによる交通事故や歩行中の転倒事故など、豪雪地帯以外でも発生する災害・事故があります。
また、雪の降る地域の住民だけでなく、冬山登山やスキー、観光などで豪雪地帯を訪れる多くの人々も被害に遭っています。雪害に遭わないためにも、雪に対する正しい知識を深めておくことが大切です。
下記の5つのケースに分けて、雪害を説明していきます。そして、今回の記事では、歩行中の雪道での事故に絞ってお伝えします。
1.除雪中の事故
2.車による雪道での事故
3.歩行中の雪道での事故
4.雪のレジャーでの事故
5.雪崩による事故
歩行中、雪道で注意すべきこと

冬期間は豪雪地帯に限らず、雪が少ない地域でも、積雪・凍結を原因とする転倒災害が多く発生しています。
転倒災害件数は、降雪量にほぼ比例しており、例年1~3月に集中して発生しています。事故が多く発生している滑りやすい場所を確認しておきましょう。
・横断歩道の白線の上
乾いているように見えても薄い氷膜ができて、滑りやすくなっている場合があります。
・車の出入りのある歩道(駐車場の出入口、ガソリンスタンドなど)
出入りする車のタイヤで路面上の氷が磨かれ、非常に滑りやすくなっている場合があります。
・バスやタクシーの乗り場
踏み固められて滑りやすくなっている場合があります。また、歩道と車道との段差にも注意。
・坂道
上りよりも下るときの方が滑って転びやすく危険です。下るときは特に注意しましょう。
・ロードヒーティングの切れ目
雪や氷が融けておらず段差ができて、部分的に滑りやすい状態になっていることがあります。
雪道を安全に歩くポイント

・小さな歩幅で歩きましょう
歩幅を小さくし、そろそろと歩く「ペンギン歩き」が基本です。
・靴の裏全体を路面に付けて歩きましょう
体の重心をやや前におき、できるだけ靴の裏全体を路面につける気持ちで歩きましょう。
また、履物は靴底が滑りにくいものを選びましょう。(摩擦係数の高いゴム長靴等)
・その他
転んだときために、帽子や手袋をするなど、身に着ける物の工夫も安全対策の一つです。
両手をポケットに入れて歩いたり、飲酒時もバランス感覚が鈍り危険です。また、屋根の上の雪や氷が落ちてくることがありますので、屋根にも目を配り歩きましょう。特に、暖かい日は要注意。
参考資料
・首相官邸HP