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スーパーエリート・最レべ・トップクラス――解けない問題との付き合い方

中学受験の戦略(低学年〜)
この記事は約6分で読めます。

分からない問題に直面したとき、どうすればいいか。
――これは、我が家にとっても、ずっと向き合い続けているテーマです。


1.「分からない問題」と真正面からぶつかるということ

我が家の場合、
スーパーエリート問題集、最レべ、トップクラス問題集など、いわゆる難問を多く含む問題集を、かなりの量こなしてきました。

そして、基本方針はとてもシンプルです。

  • 解けない問題は、何度も取り組む
  • すぐに答えを教えない
  • まずは自分で。何度も何度も。

問題によっては、10周近く回しているものもあります。
消しゴムで何度も何度も消し、鉛筆で書き込みを繰り返し、ページの端はヨレヨレ。
紙がちぎれそうになっているページもある。

でも、それを私は**“勲章”**だと思っています。

きれいな問題集よりも、ボロボロになった問題集の方が、
その子がどれだけ「分からない」と戦ってきたかを物語ってくれるからです。

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2.「苦痛から逃げない」というトレーニング

正直に言えば、
解けない問題に向き合う時間は、子どもにとって苦痛です。

  • 何度やっても同じところでつまずく
  • ページを開くと「ああ、またこの問題か」と胃が重くなる
  • 友だちが遊んでいる時間に、自分は机に向かっている

それでも、我が家ではこう考えています。

苦痛だからこそ、そこで逃げないことに意味がある。

分からない問題から逃げる癖がつくと、
中学受験、高校受験、その先の勉強や仕事の場面でも、
少し難しいものに出会うたびに「無理」「自分には向いていない」と決めつけてしまう危険があります。

逆に、今この低学年のうちに、

  • 苦しくても、とりあえずもう一回やってみる
  • すぐには分からなくても、もう少し粘ってみる

という**“粘る筋肉”**を育てておけば、
高学年以降、内容も量も一気に増えたときに、必ず効いてきます。


3.我が家の「分からない問題」ルール

ここで、具体的に我が家で実践しているルールを整理しておきます。

ルール①:まずは自力で限界まで

1回や2回で「無理」とは言いません。
問題によっては10周することもあります。

  • 1周目:全然歯が立たない
  • 2周目:少し形が分かってくる
  • 3周目:考える時間が短くなる
  • 4周目:あと一歩で届きそう
  • 5〜10周目:ある日、ふっと「ひらめく瞬間」が来る

この「ひらめき」は、
解説を読んで分かったつもりになって得られるものとは、
質がまったく違います。

自分の頭の中で、何度も何度も同じ道を歩いて、
ついに抜け道を見つけたときの感覚。

「あ、こういうことだったんだ!」

この一瞬が、思考力のコアになります。

ルール②:5回以上やってもダメなら、“隣に座る”

それでも、
5回、6回と挑戦しても解けない問題はあります。

そういうとき、
我が家ではここで初めて、私が隣に座ります。

それは、「答えを教えるため」ではありません。

  • どのタイミングで手が止まるのか
  • どこで勘違いしているのか
  • ただの計算ミスなのか
  • 単位の揃え方を間違えているのか
  • そもそも、考えるプロセス自体がズレているのか

これを横で観察するためです。

子どもの頭の中は、外からは見えません。
だからこそ、「解いている姿」をじっと見る時間を取ります。

そこで見えてきたズレに対して、
“ヒント”だけを渡すのが我が家のスタイルです。

  • 「ここまでは合っているね」
  • 「この単位、そろえてみるとどうなる?」
  • 「この言葉、問題文ではどんな意味で使われていると思う?」

あくまでも、
最後の一歩は本人に踏み出してもらう。

答えそのものは渡しません。

ルール③:問題集の傷は、勲章

スーパーエリート問題集も、最レべも、トップクラス問題集も、
何度も繰り返していると、ページがヨレてきます。

  • 角が丸くなる
  • 紙が透けるほど消しゴムをかけてある
  • ページに小さな破れ目ができる

以前の私なら、
「きれいに使いたい」「破いたらもったいない」と思っていたかもしれません。

でも今は、
その傷一つひとつが、“考えた時間の記録”だと感じています。

新品のまま本棚に並んでいる問題集よりも、
ボロボロになっても最後までやり切った問題集の方が、
その子の人生にとって、はるかに価値がある。

そう心から思っています。


4.「考えるプロセス」をどう見るか

隣で解いている様子を見ると、
子どもの思考のクセがよく分かります。

パターン1:計算ミス型

  • 考え方は合っている
  • 途中で1桁書き間違える
  • マイナス・プラスの符号を逆にしてしまう

この場合は、

  • 「考え方はバッチリだよ」
  • 「ここだけ確認の仕方を工夫しようか」

と伝えます。

「自分は頭が悪い」ではなく、「作業の精度を上げればいいだけ」
という感覚を持たせたいからです。

パターン2:単位ミス・条件読み落とし型

  • ㎝とmを混ぜている
  • 「同じものを□個ずつ」という条件を読み飛ばしている
  • 「あとで何個増えたか」を「最初に何個あったか」と取り違える

この場合は、
問題文に線を引き、丸をつけ、**“視覚化の習慣”**を一緒に作ります。

「単位が出てきたら囲む」
「条件は線で結ぶ」

こうした「読み方の型」は、
一度身につけてしまえば一生使えます。

パターン3:そもそもの考え方がズレている型

  • 足し算で考えるべきところを、引き算で考えている
  • 「全部」を求めたいのに、「一部」から離れられない
  • 図にすると簡単な問題を、式だけで何とかしようとしている

ここは、思考の土台を作る大事な場面です。

  • 図に書き直してみる
  • 関係を表にしてみる
  • 「最初」「変化」「結果」の3つに整理する

こうした思考の型を、少しずつ渡していきます。

それでも、
最後の式は自分で組み立ててもらう。
ここだけは譲りません。


5.低学年だからこそ、思考に時間をかける価値

高学年になると、
とにかく勉強量が増えます。

  • 教科が増える
  • 単元が増える
  • 塾の宿題も増える
  • テスト対策も増える

するとどうしても、「一問にかけられる時間」が限られます。

だからこそ、
低学年の今が、最大のチャンスだと考えています。

  • 今なら、1問に30分、1時間かけてもいい
  • 今なら、同じ問題を10回解いても、まだ余裕がある
  • 今なら、「分からない問題ノート」を作っても、時間的な圧迫は少ない

思考力は、
一夜漬けでは身につきません。

「考えた総量」×「粘った時間」×「親の伴走の質」

この掛け算でしか育たないものだと思っています。

低学年のうちに、
“考え抜く経験”をどれだけ積ませられるか。

この差が、
高学年以降の「伸び方」を大きく分けます。


6.親にとっても、きついやり方です

正直、このやり方は親にも負担が大きいです。

  • 子どもがイライラするのを横で受け止める
  • 同じ問題に向き合う姿を、何度も何度も見守る
  • 「もう教えてしまった方が早い」と思う気持ちを押さえる

時間もエネルギーも使います。
親だって、本当は家事もあるし、仕事もあるし、
自分の時間だって欲しい。

それでも、私はこう考えています。

今、親が一緒に「考え方」を育てておけば、
いずれ子どもは、自分一人で困難を突破できるようになる。

短期的な「楽さ」を取るのか、
長期的な「自走力」を取るのか。

我が家は後者に賭けることにしました。


7.「分からない問題」と生きていく力

分からない問題に向き合う態度は、
そのまま人生の難題に向き合う態度に重なります。

  • 分からないから、とりあえず逃げる
  • 分からないけれど、粘ってみる
  • 分からないとき、誰かに上手に助けを求める
  • 分からないからこそ、面白くなってくる

こうした“向き合い方”は、
中学受験だけで終わるものではありません。

大人になってからも、
仕事・家庭・人間関係、
どの場面でも何度も繰り返し問われる力です。


8.おわりに:低学年の「今」を、思考の黄金期にする

我が家では、
スーパーエリート問題集、最レべ、トップクラス問題集といった難問ぞろいの問題集を、
何度も何度も解き直しています。

  • ボロボロになったページ
  • 何重にも重なった消しゴムの跡
  • しつこいくらい繰り返した同じ問題

それらすべてが、
**「分からない問題から逃げなかった時間」**の証拠です。

低学年の今は、
勉強量という意味ではまだ余裕があります。

だからこそ、この時期を、
**「考えることにたっぷり時間を使える黄金期」**だと捉えています。

  • 苦痛だけど、解く。
  • 何度やっても解けないけれど、それでももう一回向き合う。
  • それでもダメなときは、隣でじっと見守り、ヒントだけを渡す。

この積み重ねの先に、
テストの点数だけでは測れない、
しなやかで折れにくい思考力が育っていくと信じています。

分からない問題に直面したときこそ、
子どもの未来が、静かに、しかし確かに形作られている瞬間です。

その時間を、我が家なりのやり方で、
これからも大切にしていきたいと思っています。

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