1.冬休み後半こそ、「何をやるか」を絞り込むタイミング
12月27日。
クリスマスも終わり、お正月ムードがじわじわ近づいてくるころ。
子どもは、冬休みという響きだけでご機嫌ですが、
親の頭の中には、うっすらとこんなモヤモヤが湧いてきます。
「あれもこれもやろうと思っていたのに、
気づけばまだ半分くらいしか進んでいない……」
本棚には、期待を込めて買った問題集が並んでいる。
スーパーエリート、トップクラス、最レベ、計算ドリル、漢字、論理系ワーク……。
でも、どれも最初の数ページだけが真っ黒で、後ろに行くほど真っ白になっていく。
「積ん読」ならぬ「積んドリル」が静かに山を作り始めている——。
そんな光景、心当たりはないだろうか。
私自身、昔はまさにこのパターンだった。
「この問題集も良さそう!」
「これも評判がいい!」
と、買って満足してしまい、
気づけばどれも“つまみ食い”で終わっていたのだ。
でも冷静に考えれば、
問題集は**「買った瞬間」に伸びるわけではない**。
「やり切ったとき」に初めて、子どもの血肉になる。
だからこそ、冬休み後半は覚悟を決めて、
「やる問題集を絞る」「1冊を徹底的に使い倒す」
方向に舵を切ったほうがいい。
塾に何万円も払うより、
1冊1,600円前後の市販問題集をボロボロになるまでやり切るほうが、
正直、コスパも教育効果も圧倒的だと、今は胸を張って言える。
この記事では、
わが家が今年実際に使い込み、
「これは冬休み後半にもう一度呼び戻したい」
「来年も“主力選手”としてベンチ入り確定」
と感じたMVP市販問題集たちと、
その具体的な使い倒し方をまとめていく。
2.今年のMVP①
スーパーエリート問題集・算数
――「市販問題集のラスボス」と正面から付き合う
正直に言おう。
今年いちばん、親子で悲鳴を上げた問題集は、間違いなくこれだった。
『スーパーエリート問題集』シリーズ。
最レベも、トップクラスも、どれも素晴らしい。
それでも、あえて実感ベースでランク付けするなら、
「市販問題集の中で、頭ひとつ抜けている」
それがスーパーエリートだと思う。
● なぜここまで評価が高いのか?
- 問題の質がとにかく高い。
ただ難しいだけではなく、「どの思考プロセスを鍛えたいのか」が明確。
解説をじっくり読むだけでも、親の頭がスッキリ整理されるレベル。 - “一発で解けなくて当たり前”の設計。
1周目で全問正解できる前提で作られていない。
「悩ませてなんぼ」「2周・3周してこそ本領発揮」という構造になっている。 - 何周も回しても飽きない。
子どもからすると、「知ってる問題」になってくるはずなのに、
毎周、別のところでつまずき、別の学びがある。
まるで筋トレの負荷を少しずつ増やしていくような感覚だ。
わが家では、すでに4周目に突入している。
1冊1,650円の教材をここまで酷使できるなら、
これはもう完全に元を取ったといっていい。
● やり切るための“親の覚悟”
スーパーエリートを導入するときに、
親の側も腹をくくる必要がある。
- 「全部スイスイ解けるはず」と思わない
- 間違えて当たり前、むしろ間違えにいくくらいの気持ちで
- 解説を読む時間も“勉強時間”として認める
子どもが眉間にシワを寄せて唸っていると、
つい横から口を出したくなる。
「ほら、こう考えればいいじゃない」
「さっきやったところでしょ」
でもそこをぐっと堪えて、
**“自分の力でひっかかる時間”**を味わわせる。
そのうえで、
「ここまで粘ったの、すごいよ」
「この問題、前より進めてるね」
と、“解けたかどうか”ではなく
“粘った時間”を評価してあげる。
これが、スーパーエリートと付き合うときのコツだと感じている。
● 冬休み後半のおすすめ運用
12月27日以降は、新しいページをガンガン進めるよりも、
- 1〜3周目でミスした問題
- 解説に◎印をつけた「要復習」問題
だけを抜き出して、
「スーパーエリート・復習マラソン」
として取り組む。
1日あたり
- 国語2問/算数2問くらいのペース
- それでも1問あたりの思考密度が高いので、十分ヘトヘトになる
問題集そのものに何色も書き込みが重なり、
ページがふにゃふにゃになっていく様子を見ると、
「ああ、今年うちはちゃんと勉強したな」
と、親のほうも妙な達成感を味わえる。
3.今年のMVP②
トップクラス問題集・国語/算数
――“エリート街道”への入口として完璧な一冊
スーパーエリートがラスボスなら、
**『トップクラス問題集』**は「中ボス」と言える存在だ。
もちろん中ボスと言っても、市販問題集の中では十分ハイレベル。
でも、スーパーエリートほど“心を折りに来ない”絶妙な難度設定になっている。
● トップクラスの優れているところ
- 段階が明確。
標準→ハイレベル→トップクラスと、
レベルごとにステージが分かれているので、子どもにも分かりやすい。 - 「ここまでは自力」「ここからはチャレンジ」と線を引きやすい。
子ども自身が、自分の“現在地”を把握できる。 - 解説が丁寧。
親がいちいち裏でノートを作り直さなくても、
本人がじっくり読めば理解できる作りになっている。
わが家では、
- トップクラスで“ハイレベル慣れ”をする
- その後にスーパーエリートでとどめを刺す
という流れが、とてもしっくりきた。
● 冬休み後半のおすすめ運用
トップクラスは、
2周目以降の“スピードトレーニング”にすごく向いている。
- 各単元から1〜2問ずつピックアップ
- 制限時間を決めて「タイムトライアル」にする
- 終わったら、親子で解き方のコツを1分だけ確認
これをやると、
単に「解けたかどうか」だけではなく、
「自分はこのタイプの問題に時間がかかる」
「ここはもう少し速く解けるはず」
という自己分析の視点も育っていく。
中学受験を見据えるなら、
こうした“時間感覚”は早めに体に染み込ませておきたい。
4.今年のMVP③
最レベ問題集・国語/算数
――「なんとなく解く」クセを根こそぎ抜く
スーパーエリート、トップクラスと並んで、
思考力の土台を作ってくれたのが**『最レベ問題集』**だった。
● 「ひねり」が絶妙
最レベの問題は、とにかくひねり方がうまい。
- 教科書レベルの知識だけでは太刀打ちできない
- でも、「あと一段階、頭を使えば届く」ラインに問題を配置している
- 「うーん…」と机に突っ伏してからの「分かった!」の喜びが大きい
この「うーん」から「分かった!」へのジャンプが、
実は子どもの脳にいちばん負荷がかかり、いちばん伸びる瞬間だ。
● 読解・算数どちらにも効く“疑う力”
最レベをやり込んでいくと、
子どもにこんな変化が現れ始める。
- 問題文を一度読んだだけで飛びつかず、
→ 条件をもう一度確認する - 「本当にこの式で合っているかな?」と、自分で見直しを始める
これは、「なんとなく分かった気になる」クセを抜く効果がある。
受験問題は、
「読み飛ばしたらアウト」という罠が平然と仕掛けられている。
最レベは、その罠に引っかかる練習をさせてくれる教材だ、とさえ思う。
● 冬休み後半のおすすめ運用
最レベは、あえて**“親子で一緒に唸る時間”**として使いたい。
- 1日1問〜2問だけ
- 親も横に座り、まずは黙って同じ問題を解く
- そのあと、「どこで迷った?」「どんな図を描いた?」と、
お互いの思考プロセスを見せ合う
このとき、正解・不正解よりも、
「どう考えたか」「どこで行き詰まったか」
を言語化することが、
子どものメタ認知力をぐっと引き上げてくれる。
5.サブMVPたち
計算・漢字・論理の“地味だけど最強”3本柱
派手なハイレベル問題集ばかりが脚光を浴びがちだが、
本当に成績を底上げしているのは、
毎朝コツコツ続けている**“地味メンバー”**かもしれない。
● ① 計算ドリル・百マス計算
- 1枚のプリントにかかる時間は数分。
その数分を毎日積み上げるだけで、
計算スピードと正確さは目に見えて変わる。 - 「昨日より3秒縮まった!」
「ミスゼロでゴールできた!」 といった小さな成功体験が、
子どもの自己肯定感をじわじわ育てていく。
冬休み後半も、
**「計算だけは絶対に毎日やる」**と決めておくだけで、
年明けの算数テストの感触は大きく変わる。
● ② 漢字ドリル・漢検対策
漢字は、「まとめて100個覚えよう!」と燃えるより、
「毎日5個ずつ」「確実に使える形で」
のほうが、はるかに定着する。
- 書くだけで終わらせず、
-> 「読み・意味・例文」までセットで覚える - 自分の日記や作文の中で、
-> その日習った漢字を意識的に使う
これだけで、
語彙力・表現力・読解力が同時に育つ。
冬休み後半は、
1〜2学期の漢字を一気に総復習する絶好のチャンスでもある。
● ③ 論理エンジン・リーダードリル系
国語の読解は、「たくさん読ませればいい」というものではない。
大事なのは、**読み方の“型”**だ。
- 主語と述語をつかむ
- 接続語に注意する
- 段落ごとに要点をまとめる
こうした“読解の型”を、
分かりやすくトレーニングできるのが、
論理エンジンやリーダードリル系の教材だ。
冬休み中、
算数のハイレベル演習に比べると地味に見えるかもしれないが、
将来、全国統一小学生テストや中学受験で
「読ませる問題」に出会ったときの安定感がまるで違う。
6.「問題集への投資」は、塾1ヶ月分よりもリターンが大きい
ここで、あえてお金の話を少しだけ。
- スーパーエリート:1冊 1,650円
- トップクラス:1冊 1,430円
- 最レベ:1冊 1,320円
これらを数冊そろえても、
塾の月謝1ヶ月分にも満たない。
もちろん、塾には塾の価値がある。
集団の中で競い合い、
プロの講師から刺激を受けることは、決して否定できない。
ただ、どうしても忘れがちなのは、
「塾に通う=伸びる」ではない
「自分の頭を使って問題に向き合う時間=伸びる」
というシンプルな事実だ。
市販問題集は、
親の覚悟と子どもの時間さえ確保できれば、
塾以上のリターンを生み出す可能性がある。
- 朝の30分を、365日積み上げる
- 一冊を4周、5周と回す
- 同じ問題に何度もぶつかり、少しずつ解き方が洗練されていく
そうやってできた**「ボロボロの一冊」**は、
大げさでなく、子どもの“勲章”だ。
7.冬休み後半の「問題集プラン」サンプル
最後に、冬休み後半を走り切るための、
具体的な5日間プランを置いておく。
■ 12月27日〜31日:5日間集中プラン
〈朝〉(合計 40〜50分)
- 計算ドリル or 百マス:10分
- 漢字ドリル:15分
- 音読 or リーダードリル:10〜15分
→ 「いつもの朝学習」をそのまま維持。
ここは“冬休み仕様”にしない。
〈午前〉(合計 60〜90分)
- スーパーエリート or トップクラス
- 算数:1〜2ページ
- 国語:1〜2ページ
→ 1日で国語と算数を両方やるのが理想。
難しい場合は日替わり制でもOK。
〈午後〉
- 外遊び・運動(30分〜1時間)
- 家族でボードゲーム/人生ゲーム/トランプなど
→ 「よく学び、よく遊ぶ」をセットで。
体をしっかり動かすことで、夜の寝つきも良くなる。
〈夕方〜夜〉(合計 40〜60分)
- 最レベ or 論理エンジン:1〜2題
- 自由読書:20〜30分
→ 難問で頭を使ったあとは、
好きな本で“クールダウン”。
この5日間を走り抜いたとき、
机の上には、書き込みでクタクタになった問題集が残るはずだ。
「ああ、この冬はちゃんと戦った」
と、親子で笑って年を越せるように、
あえて問題集を“使い倒す”冬休み後半にしてみてほしい。
8.おわりに
――“やり切った一冊”を、年末のごほうびに
冬休みは、放っておけばあっという間に過ぎていく。
ダラダラしているつもりはなくても、
気づけば「何をしたか思い出せない10日間」になってしまうこともある。
でも、たった一冊でもいい。
- スーパーエリートでも
- トップクラスでも
- 最レベでも
- あるいは、計算ドリルや漢字ワークでも構わない。
「この冬は、この一冊と本気で向き合った」
と言える問題集が手元に残っていたら、
それだけで子どもの中には、確かな自信が芽生える。
ノートの端がすり切れ、
ページの角が丸くなり、
解説の欄に何色も書き込みが重なっている一冊。
その問題集こそ、
子どもが自分の力で勝ち取った、
**最高の“学びのお年玉”**だと思う。
年末年始の華やかさに流されすぎず、
ほんの少しだけストイックに。
でも、笑顔はちゃんと忘れずに。
そんな“いい意味での欲張り”な冬休み後半を、
お互い、子どもと一緒に走りきっていけますように。

