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まだ2月1日を戦う側ではない私たちへ ――低学年の今こそできる「静かな準備」と、受験生への敬意

中学受験の戦略(低学年〜)
この記事は約6分で読めます。

1.「今年はまだ出番じゃない」から見える景色

2月になると、受験ブログ界隈やSNSは一気に熱を帯びます。

  • 「いよいよ2月1日、本命日です」
  • 「前日から眠れません」
  • 「合格発表、番号ありました!」

そんな投稿がタイムラインを流れていくのを、
低学年の親として、少し離れた場所から見つめている自分がいます。

うちはまだ小2。
今年の2月1日は、教室にも、受験票にも名前はありません。

今年は、まだ“観客席側”にいる。

そのことに、ほっとする気持ちもあれば、
どこか胸がざわっとする気持ちも、正直あります。

  • 数年後、あの列にうちの子も並ぶのだろうか。
  • あのピリッとした空気の中に、親として立てるだろうか。
  • 本当に、その道を選ぶのがわが家にとって幸せなのだろうか。

2月の空気は、
「まだ2月1日を戦う側ではない親」にも、
静かに問いを投げかけてきます。

でもだからこそ、
今年はまだ“出番ではない”この時期を、

「静かに準備を進める時間」

として受け止めたいなと思うのです。


2.今戦っている受験生たちは、「数年後のわが子の先輩」

2月1日の朝、志望校の校門に向かって歩いていく受験生たち。

  • 小さな背中に大きなリュック。
  • 手には受験票と、何度も読み込んだノート。
  • 親の顔は、必死に平静を装いながら、どこかぎゅっと固い。

その姿を想像するだけで、
胸の奥がきゅっと締めつけられるような気持ちになります。

私たちはつい、

「あの子たちは特別な子たち」
「ものすごく出来がいいご家庭」

と、どこか別世界のように見てしまいがちですが、
本当はそうではありません。

  • 同じようにゲームをしたい日もあったはずです。
  • 同じようにYouTubeを見て笑っていた日もあったはずです。
  • 同じように宿題が面倒で、ダラダラして怒られたこともあるはずです。

その一つ一つをくぐり抜けて、
「今年の2月1日に間に合わせた先輩」たちが、
今まさにゲートに立っているだけ。

今戦っている受験生は、
数年後に2月1日を迎えるわが子の、“時間上の先輩たち”
です。

だからこそ、
低学年の親としてこの2月を過ごすときに、
一つだけ大切にしたい姿勢があります。

「見下さない。
眺めて評論する側に回らない。
ただ、敬意を持って見つめる。」

「ああやって戦っている子がいてくれるから、
うちの子がいつか同じ場所に立つイメージを、
リアルに描けるようになる。」

そう思うと、
今の受験生たちの存在は、
低学年の親子にとっても、
ありがたい“道しるべ”なのだと感じます。


3.低学年の今こそやっておきたい「静かな準備」

では、まだ2月1日の受験票に名前が載らない「今」、
家庭でできることは何でしょうか。

派手なことや「先取りの先取り」ではなく、
むしろ逆に、
地味だけれど揺るぎない**“土台づくり”**です。

① 生活リズム(睡眠・食事・運動)

結局のところ、
中学受験を最後まで走り切るのに必要なのは、

  • 夜ふかしの根性ではなく
  • 早寝早起きと、安定したコンディション

です。

  • 同じ時間に起きて、
  • 同じ時間にご飯を食べて、
  • 同じ時間に寝る。

それだけのことが、
日常ではいちばん難しい。

低学年の今こそ、

  • 睡眠時間をしっかり確保する習慣
  • 朝ごはんを必ず食べる習慣
  • 毎日少しでも体を動かす習慣(公園でも、家の中のストレッチでも)

このあたりを、
「当たり前」として身体に染み込ませておきたいところです。

受験勉強は、
“整った生活リズム”という土台の上にしか乗りません。

この土台づくりは、
塾に通おうが通うまいが、
すべての子どもにとっての財産になります。

② 読書習慣と日記(ことばの土台)

難関校の過去問を眺めていると、
ほぼ例外なく突きつけられるのが、

「日本語で考え、日本語で表現する力」

です。

これは、
小3や小4になってから
あわててドリルを増やしても、
なかなか一気に育つものではありません。

  • 毎日の音読
  • 好きな本の繰り返し読み
  • 寝る前の読み聞かせ
  • 簡単な日記や一言メモ

そういったものの積み重ねが、
じわじわと「ことばの筋肉」を太くしていきます。

「受験対策」というより、

“世界をことばで味わう力”を、低学年のうちから育てておく

その延長線上に、中学受験もある、くらいの感覚で
大事にしていきたい習慣です。

③ 計算・漢字などの基礎体力

どんなに高度な問題を解いても、
基礎計算がガタガタだと、
本番ではあっという間に崩れます。

  • 簡単な足し算・引き算・かけ算を、
    正確に、一定のスピードでこなせるか。
  • 漢字の読み書きが、
    「イメージのまま」書けるくらい定着しているか。

低学年の今は、

難しい問題で“背伸び”させるより、
基礎問題で“筋トレ”させるほうが、長期的には効いてきます。

百ます計算でも、
学校の計算ドリルでも、
市販の基礎問題集でもいい。

「当たり前レベル」を
何度も何度も、“丁寧に反復する”。

この地味さこそが、
数年後に過去問と向き合うときの
「安心の土台」になります。


4.情報に飲まれないために――今年のドラマを“資料”として見る

2月になると、
どうしても情報の波は荒くなります。

  • 合格実績の広告
  • SNSでのリアルタイム実況
  • 掲示板での“情報戦”や“噂話”

低学年の親がここにどっぷり浸かってしまうと、
心がざわざわして落ち着かなくなりがちです。

「来年はどうしよう」
「うちもこの塾に入れなきゃダメなのかな」
「この学校、レベル落ちたって本当?」

そんなふうに、
まだ受験生でもないのに、
「受験生の心拍数」で生きる羽目になります。

そこで一つ、
心の持ち方の提案です。

「今年のドラマを、“資料集”として見る。」

  • 今年、どんな学校の倍率が上がったのか。
  • どんなタイプの問題が出題されていたのか。
  • どの学校に、どんな進路実績が出ているのか。
  • どんなご家庭が、どんな準備をしていたと話しているのか。

そういう情報を、

「うちも今すぐ真似しなきゃ!」

ではなく、

「数年後、選択肢を考えるときのヒントとして、
ちょっとメモしておこう。」

くらいの距離感で眺める。

  • 気になった学校名
  • 気になった結果の推移
  • 印象に残ったエピソード

これらを、
ノートやメモアプリにポンポン書き留めておく。

それだけで、
数年後に進路を本気で検討するとき、
「今年の自分の観察記録」が
とても役に立つ“資料”になります。

情報に“飲まれる”のではなく、
情報を“採集しておく”側に回る。

この姿勢があるだけで、
2月のSNSとの距離感が
ずいぶんと楽になるはずです。


5.「いつかあの列に並ぶかもしれない」わが子のために、今をどう積み重ねるか

低学年の今、
わが子が本当に中学受験をするのかどうかは、
まだ分からないかもしれません。

それでも、
2月1日の朝、
志望校の校門へと向かう列の中に
うちの子が並ぶかもしれないと想像すると、
背筋が少し伸びる思いがします。

  • そのとき、
    「ここまでよく頑張ってきたね」と
    心から言えるだろうか。
  • そのとき、
    「合否とは関係なく、この子のプロセスを誇りに思える」
    だろうか。
  • そのとき、
    「あの日あのとき、こうやって積み上げてきたから、
    今この列に立てているんだね」と
    親子で振り返られるだろうか。

そのイメージを胸に置きながら、
低学年の今は、
目の前の「小さな一歩」を積み重ねる時期なのだと思います。

  • 今日の早起き。
  • 今日の一ページの読書。
  • 今日の数問の計算。
  • 今日、子どもの話に耳を傾けた5分間。

それらはすべて、

「いつかあの列に並ぶかもしれない自分」のために、
今の自分がそっと置いておく“足場”

なのかもしれません。


6.今まさに本番を迎えているご家庭へ――静かなエールを込めて

最後に、
今この2月を、
本番の受験生として、
あるいはその親として迎えているご家庭に、
どうしても一言、エールを送りたいです。

低学年の親として、
まだ戦う側ではない立場から見つめていても、
この時期の空気の張りつめ方は伝わってきます。

  • ここまで積み重ねてきた日々。
  • 時にはぶつかり合いながらも、
    親子で歩いてきた時間。
  • 模試の結果に揺れながらも、
    それでも前に進んできた覚悟。

結果がどうであれ、
そのプロセス自体は、
すでに立派な「物語」です。

2月1日の朝、
その列に立っている時点で、
もう十分にすごい。

低学年の親としてできることは、
それを遠くから静かに讃え、
心の中でこうつぶやくことだと思っています。

「ここまで走り切ってきた姿に、
心から敬意を送ります。」

「数年後、うちの子があの列に並ぶとき、
あなたたちの姿を思い出すだろうと思います。」

どうか、
それぞれのご家庭にとって、
悔いのない2月になりますように。

そして、
まだ2月1日を戦う側ではない私たちも、

“静かな準備”を続けながら、
未来の2月1日に向けて、
じっくりと足場を固めていこう。

そう自分に言い聞かせながら、
今年の2月を見つめていたいと思います。

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