★作 わたり むつこ
★絵 でくね いく
★出版社 福音館書店
★発行日 2014年6月1日
あらすじ
梅雨のある日。
かたつむりの「のんのちゃん」と、かえるの「ぴんとくん」のところに、てんとう虫の「てんてんおばさん」から、2人をお茶に招待するとのお手紙が届きました♪
雨が止み、仲良しの2人が「てんてんおばさん」の住む「あじさい町」へと向かう道中の出来事を描いた物語です♪
のんのちゃんは、そろそろそろーり、ぴんとくんは、ぴょんぴょこ ぴょんぴょこ。
けれども、2人は全くペースが合いません…!
のんのちゃんは、雨上がりの景色をステキな詩に詠み、歌いながら、のんびりと。
ぴんとくんは、忘れ物をとりに、何度も行ったり来たり…と、一見せっかちに見えますが、ぴんとくんには、のんのちゃんと一緒に歩こうと気遣う、優しさがあるのです。
「雨上がり」のほんのひと時に見ることができる、虹や水たまりを「のんのちゃん」がピュアで繊細な詩に乗せて歌ってくれます。
また、絵者・「でくね」さんが描く、愛情あふれるまなざしで見た「小さな自然の世界」…リアルでありながら、愛らしく、優しさに満ちた、とってもステキな絵本です♪
Let’s Active Reading!

さて、今回も「アクティブリーディング」を始めましょう!
「アクティブリーディング」のやり方については、こちらをご確認ください。
早速、我が家の「アクティブリーディング」を振り返ります。
「つゆ草」や「むらさきつめ草」、「ハルジョオン」など、お気に入りの『図鑑』で調べよう♪
お気に入りの『図鑑』で、絵本に登場する、春~初夏の「草花」を探してみよう!
わが家の娘は、首から下げられるこの『ポケット図鑑』をいつもリュックに結びつけて持ち歩き、ナゾの生き物や草花を調べています♪
この絵本に登場する「生き物」のてんとう虫やかたつむり、そして「花」のつゆ草やアカツメ草などを、探しに行きましよう♪
こうした自然観察のまなざしは、できる限り大切にしたいものです。
ぜひ、天気の良い休日には、親子でお弁当を持って外に出かけ、絵本に登場する生き物や草花を探す旅に出てみよう♪
どんな風に歌ってあげたかを想像して、即興で歌にしてみよう♪
この絵本では、ゆっくりと歩みを進める「のんのちゃん」が、雨上がりの一コマを、所々でステキな詩に詠んでいきます。
てんてんおばさんへの「歌のプレゼント」は、その集大成♪
“みずたま ぽつとん こんにちは
にじを すべってつるりんこ
すべっておいで みずたまり
そらの くもさん みずあびしてる”
全く自由な創作で構いませんので、のんのちゃんの気持ちになって、てんてんおばさんへの「歌のプレゼント」を作曲してみよう♪
親子の感想


のんのちゃんが、いたよ~♪ (…道中、かたつむりを見つけて…)

「生き物」が出てくる絵本の中でも、娘は特に「かえる」が大好き♪
この絵本の中でも、かえるのびんとくんは、娘のアイドルです♪
…ですが、この絵本は例外で、娘は「歌が大好きな、かたつむりののんのちゃん」の方がお気に入りで、梅雨の時期の保育園の行き帰りには、必ずかたつむりを探しています。
そして、見つかると「のんのちゃんが、いたよ~♪」と大喜び♪
この絵本を「アクティブ リーディング」する際、母がのんのちゃんの歌を歌っています(笑)
即興なので、毎回違うフレーズですが、いつも娘はニッコリ♪
星の数ほど出版されている絵本の中でも、私が特に大好きな絵本の1冊です♪
この絵本は、とにかく絵が繊細であたたかくて、とってもステキ♪なのですが、実は「子育てのコツ」について、私たちに、さり気なく諭してくれている絵本なのかもしれないと、思うからです。
かたつむりの「のんのちゃん」と、かえるの「ぴんとくん」は仲良しですが、2人は全くペースが合いません…!
お出かけする時、「のんのちゃん」は、そろそろそろーり、「ぴんとくん」は、ぴょんぴょこ ぴょんぴょこ。
ペースが違う理由は、「ゆっくり のんのちゃん」は、雨上がりのステキな詩を創りながら、歌っているから…。
この絵本の主題の1つは、仲良しの2人のペースの違いです。
ふと私たちは、「ぴんとくん」になって、「のんのちゃん」のように、雨上がりを楽しみながら、歌を歌って♪歩いている子どもを、せかせたり、急がせたりしていないか…。
ステキなお話を「読み聞かせ」ながら、さり気なく、わが身を振り返るきっかけを与えてくれる絵本です♪