「あと2日」──この数字の意味を、あなたはどう捉えますか?
2025年11月1日(土)。
長く、そして短かった日々を越えて、とうとう全国統一小学生テストが目の前に迫ってきました。
「あと2日しかない」
「まだあれもやっていない、これも足りていない」
そんな不安が、心の中を駆け巡るかもしれません。
でも、どうか立ち止まって思い出してください。
あなたのお子さんは、この日まで、どれだけ頑張ってきたでしょうか?
毎朝、まだ日が昇らないうちに起きて。
5時10分には顔を洗い、外に出て冷たい空気の中を走り、
そのあと机に向かって、百マス計算をこなし、
苦手な漢字に何度も立ち向かい、音読の声を響かせてきた。
朝だけではありません。
帰宅してからの宿題、夕方の家庭学習、
週末には何時間も机に向かい、泣きながらもやり遂げた日もあったはずです。
そして、あなたもまた──
毎日、そんな子どもの背中を見守り、
時に叱り、時に励まし、
一緒に壁を乗り越えてきた。
この「あと2日」という時間は、**その努力を“信じて送り出すための時間”**です。
🔥本番直前、親として「やるべき5つのこと」
① 過去を責めず、「ここまで来たことを肯定する」
テストが近づくと、親は焦ります。
「もっとやらせればよかった」
「これで足りるんだろうか」
でも、振り返ってください。
子どもは、完璧でないなりに、精一杯やってきたはずです。
できなかったことではなく、
「できるようになったこと」に光を当ててあげてください。
「これ、最初は全然できなかったよね。でも、今は解けるようになったよね」
「あなた、すごく頑張ってた。お母さん、ずっと見てたよ」
その言葉が、子どもにとって**最強の“自己肯定感の盾”**になります。
② 新しい問題は不要。整えるのは「不安」ではなく「心」
この土日は、もう新しい問題を解く必要はありません。
代わりにやるべきは、
「自分が間違えた問題を、もう一度だけ見直す」
それだけで充分です。
なぜなら、子どもの不安は、
“できなかった記憶”に引きずられて起こるから。
過去の失敗に「向き合った経験」がある子は、テスト中に折れません。
だから今は、問題を増やすより、
子ども自身の“心の回復”と“自信の再確認”を助けてあげる時期なのです。
③ 本番と同じ時間帯で、「1回だけ」演習を
全国統一小学生テストは午前中に実施されます。
毎朝5時に起きて学習してきたご家庭にとっては、朝の時間こそ最大の武器。
だからこそ、前日の11月2日は──
- 5:00 起床(いつも通り)
- 6:00 短時間の音読と漢字復習
- 8:30〜9:30 本番同様の60分演習(トップクラス問題集など)
- 10:00〜 振り返りと親からのフィードバック(褒めること優先)
「やり切った」という感覚だけを残して、午後以降は勉強から離れます。
無理に詰め込む必要はありません。
整えた生活リズムで、本番に“脳と心のピーク”を持っていく。
これが、最大の戦略です。
④ 最後の記述対策は「会話」の中にある
記述問題に強い子は、**“書く前に話せる”**子です。
親がしてあげられることは、
「どう思う?」「他の言葉で言うと?」と問いかけること。
たった10分、こんな会話をしてみてください:
👩「どうして、この人はそこで泣いたの?」
👧「……さみしかったから?」
👩「“さみしい”って、どんな気持ち?」
👧「うーん……ひとりぼっちで、だれにもわかってもらえない、みたいな…」
その瞬間、言葉は“生きた表現”に変わります。
⑤ 最後は「親の言葉」が、子どもを前に進ませる
どんなに勉強しても、
どんなに対策しても、
子どもは本番前に不安になります。
だからこそ、最後に必要なのは、
親の“まなざし”と“言葉”です。
「明日、どうなるか分からない。でも、お母さんは、あなたがやってきた努力を全部見てきた」
「もう十分だよ。あとは、あなたのままで、落ち着いて受けてくればいい」
「大丈夫。信じてるよ」
この一言で、
子どもは“試される場”へ、自信を持って歩いていけるのです。
🕊我が家の11月2日スケジュール(リアルな朝型家庭ver.)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 5:00 | 起床(目覚ましで自力起床) |
| 5:10 | 早朝ダッシュ(習慣の5分間) |
| 5:20 | 百マス計算+漢字プリント(各1枚) |
| 5:50 | 教科書音読・詩の暗唱 |
| 6:00 | 朝食・身支度 |
| 6:30 | 英語15分(CD+単語音読) |
| 7:00 | ピアノ練習(いつもの流れ) |
| 8:30 | 本番形式演習(60分:算国) |
| 10:00 | 解き直し→「ここまで頑張ったね」の声かけ |
| 午後 | 外遊び・自由時間・おやつ作りなど家族でリラックス |
| 17:00 | 持ち物準備(鉛筆、時計、受験票など) |
| 18:00 | 好きな夕食(豚汁とごはん、好物の卵焼き) |
| 19:00 | お風呂→お母さんから「信じてる」の一言 |
| 20:00 | 就寝(いつも通り、安心して眠れるように) |
✨終わりに:明日、子どもが笑顔で出発できますように
全国統一小学生テスト。
たしかに、偏差値や順位がつくテストです。
でも本当に大切なのは、
「この試験に向き合った時間」が子どもの中にどんな経験として残るかです。
「自分は、頑張ればできる」
「本気で努力したら、結果がついてきた」
「最後まで、自分で立って歩ききれた」──
そんな経験を、親と一緒に作ること。
それこそが、このテストが持つ“最大の価値”ではないでしょうか。
🌱 勉強は、未来のためにするもの。
でも、「いま、誰かに信じてもらった記憶」は、ずっと心の支えになる。
明後日、11月3日。
会場に向かう我が子を、どうか、最高の笑顔で送り出してあげてください。
「よくここまで、歩いてきたね」
その一言が、どんな教材よりも、子どもを支えてくれるのです。

