小学2年生でも「過去問研究」を始める意味
「えっ、小2で過去問を買ってるの?」
そんなふうに驚かれることがあります。
はい、実際に私たちは、いくつかの中学・大学の過去問を購入し、娘と一緒に研究を始めています。
その理由は、決して“早期教育の競争”に巻き込まれたいわけではありません。
むしろ逆です。
やみくもに勉強するのではなく、「本当に必要なこと」だけに集中したい。
そのために、「過去問」という“未来からのヒント”を活用しているのです。
📘 なぜ過去問を小2から研究するのか?
理由はとてもシンプルです。
受験においては、ゴールから逆算することが何よりも大切だから。
目的地が曖昧なままでは、努力も散漫になります。
地図を持たずに登山を始めるようなもので、
どれだけ頑張っても、頂上にたどり着くとは限りません。
だからこそ──
「何が問われるのか」「どういう力が求められるのか」を、最初に知っておくことは、学びの道筋を照らす明確な指針になります。
小学生の今だからこそ、「知っておくだけ」でいい。
その一歩が、数年後の努力の質を大きく左右することを、私は実感しています。
🌸 桜蔭中学の過去問に見えた「東大への道」
娘は桜蔭中学を第一志望としています。
言わずと知れた女子最難関校ですが、驚くべきはその進学実績の圧倒的な高さです。
- 東京大学理科三類
- 東京医科歯科大学医学部
- 国立難関医学部多数
桜蔭に合格した生徒たちが、その後も継続して超難関を突破していく──
この現象の背景を知りたくて、私は桜蔭中の過去問だけでなく、東京大学の入試問題もいくつか取り寄せて、実際に分析してみました。
そして、ある共通点に気づいたのです。
🧠 桜蔭の問題は「東大的」だった
桜蔭中学の問題は、単なる知識やテクニックでは太刀打ちできません。
- 国語では、本文中の語句を抜き出すだけでなく、**「自分の言葉で文章を構築する」**ことが求められます。
- 算数では、計算の正確さだけでなく、「どう考えたか」を示す記述力が問われます。
- 理科も暗記ではなく、「なぜそうなるのか」を論理的に説明する力を試されます。
これはまさに、東京大学の二次試験と非常によく似た構造です。
- 与えられた情報を読み解き
- 自分の頭で再構築し
- 言語化する
この一連の思考回路は、東大が最も重視する“表現と思考の融合”に他なりません。
📝 日記と作文で「書く力」を育てる
こうした分析を通じて、我が家の学習方針ははっきりしました。
「表現力を鍛える」ことが最重要。
それは中学受験だけでなく、大学入試、さらには社会に出たときにも通用する“本物の力”です。
そのために、私たちが日々取り組んでいるのは、たった2つのこと。
① 毎日日記を書く
- テーマは自由。
- 自分の体験・考え・感情を自分の言葉で1ページにまとめることが目標です。
最初は「今日の給食がおいしかった」でも構いません。
大切なのは、**「書くことに慣れる」「考えを持つことが当たり前になる」**という姿勢です。
接続語や文法の正しさをあえて問いすぎず、
**“自分で構成する力”**にゆっくりとフォーカスしていきます。
② 作文に挑戦する
- お題に対して、「なぜ?」を自分の言葉で説明する訓練です。
例)
- なぜ朝早く起きると気持ちがいいのか?
- 好きなことを頑張ると、何が得られるのか?
こうしたテーマは、感情と論理の両方を行き来する必要があります。
低学年だからこそ、書けたときの達成感も大きく、「書くって楽しい」という感覚が育っていきます。
🎯 過去問研究は「未来の学びを照らす地図」
「過去問は6年生になってからでいいのでは?」
そう思われる方も多いかもしれません。
でも私は、むしろ低学年のうちこそ、親が先に見るべきだと考えています。
なぜなら、
- どんな力が必要なのか
- どんな差がつくのか
- どの方向に力を伸ばせばよいのか
が見えてくるからです。
それは、ルートマップを持って山に登るようなもの。
ゴールの景色を知っておけば、今やっていることがどこにつながっているのかが見える。
すると、迷わず前に進めるし、何より「安心して努力できる」ようになるのです。
✨ 「記述力」は未来へのパスポート
近年、中学入試では記述問題が明らかに増加傾向にあります。
大学入試では、論述・記述・小論文・面接などの「思考型アウトプット」が重視され、
社会に出れば、「自分の考えを相手に伝える力」が、仕事の成果に直結します。
つまり、「記述力」とは未来へのパスポートなのです。
それを、たとえ小2の今からであっても、
「土台」として少しずつ育てていくことには、計り知れない価値があると私は信じています。
🏁 おわりに|“未来の合格”は、今ここから始まる
我が家では、まだ娘は小学2年生。
でも、未来はもう始まっていると確信しています。
中学受験や大学受験を、単なる“試験”としてではなく、
**「生きる力を育てるプロセス」**として捉える。
その視点に立ったとき、今の学びの積み重ねが、すべて未来の布石になります。
過去問研究は、あくまでもその一つにすぎません。
けれど──
「先を知ることで、今の努力に意味が宿る」
その感覚を、小2の娘と一緒に感じられていることが、何よりの喜びです。
そして、将来、娘が桜蔭や東京大学の試験に挑むとき、
「あの頃から、少しずつ書く練習をしてきてよかった」
と、心から思える日がくることを信じて。
今日も、未来を照らす一歩を、親子で踏み出しています。
🛒 過去問研究におすすめの教材|実際に我が家で手に取ったものたち
「小学2年生から過去問研究を始める」といっても、最初から解かせる必要はありません。
大切なのは、“どんな力が求められているか”を親が知ることです。
ここでは、私たちが実際に購入・活用している中学・大学の過去問・教材をご紹介します。
🔸【女子最難関中学】過去問セット
記述力・論理力・語彙力を問う「思考型入試」の代表校。
出題傾向・記述分量・設問構成の違いを比較することで、目指すべき力が明確になります。
- 📕 桜蔭中学校 2026年度用 10年間
- 📕 女子学院中学校 2026年度用 10年間
- 📕 雙葉中学校 2026年度用 10年間
- 📕 白百合学園中学校 2026年度用 7年間
- 📕 豊島岡女子学園中学校 2026年度用 4年間
🔸【中高一貫・実力主義校】過去問セット
進学校型・先進教育型のトップ校。
学校ごとの「記述の深さ」「資料読解のクセ」「算数のレベル感」がつかめます。
🔸【大学入試】思考・論述力の原点
桜蔭の出題が「東大的」と言われる理由は、ここを見れば明らかです。
保護者が目を通すだけでも、今後の学びの設計図が見えてきます。

