「20時就寝」は、学力と心の根幹をつくる
子どもにとって最も大切な生活習慣とは何か。
私たちは迷わず「睡眠」と答えます。
学力を伸ばすには問題集、塾、読書も重要。けれど、すべての土台となるのが質の高い睡眠です。
いくら良質な教材に取り組んでも、脳が疲れていては意味がありません。
わが家では、「20時就寝・5時起床」を365日、原則として厳守しています。
年末年始も、お祭りも、旅行中ですらこのリズムは崩しません。
なぜ、ここまで徹底するのか?その理由を深く掘り下げていきます。
1|「早寝」は単なる習慣ではなく、“戦略”である
夜に起きている時間が長いと、脳は次第に興奮状態になっていきます。
スマホやテレビ、YouTubeなどから得られる刺激は、大人ですら処理しきれないほど強いもの。
子どもにとって夜の刺激は、**「学力の天敵」**であり、
「脳のクオリティ」を下げる最大のリスクです。
つまり、早寝とは、単なる健康法ではありません。
「脳の回復・定着・思考力の土台づくり」という、れっきとした学力戦略なのです。
2|成長ホルモンは、努力では得られない“ご褒美”
「寝る子は育つ」と昔から言われてきましたが、現代の科学でもこれは立証されています。
特に22時〜深夜2時の間に分泌される成長ホルモンは、子どもの脳と身体の成長に直結します。
この時間にしっかり眠っている子は、
- 記憶の定着が早い
- ミスからの回復が早い
- 翌日の集中力が持続する
といった違いが表れます。
努力では届かない“神の手”のような回復タイム。それが、睡眠なのです。
3|朝の「黄金の2時間」は、すべてがはかどる
早寝をすると、早起きが自然と習慣化します。
わが家では、娘は5時に起床し、朝の2時間で以下の学習をこなしています。
- 百ます計算
- 漢字の書き取り
- 読解ドリル1ページ
- 前日の復習
この時間帯は脳が非常にクリアで、集中力・理解力・記憶力が最大化される時間帯。
夜に1時間頑張るより、朝の30分の方が、3倍以上の効果があります。
しかも、朝は誘惑がありません。
テレビもスマホもオフ。静かな空気の中で、親子で机を並べて学ぶ。
これこそ、わが家の“黄金ルーティン”です。
4|親も一緒に「生活を整える」覚悟が必要
「子どもだけ20時に寝かせればいい」
――そう考える家庭は、いずれ生活リズムが崩れます。
子どもの生活習慣は、親の生活の写し鏡です。
親が夜にスマホを見て、夜更かしをしていれば、子どもは気づかぬうちに同じ行動を取るようになります。
だからこそ、私たちは**“家全体”を早寝の空気にする努力**をしてきました。
- 夜はテレビを一切つけない
- 親も21時以降は照明を落として読書か仕事
- 「眠ることが一番の勉強」と口に出す
この“空気の質”が、娘にとっての当たり前になっています。
5|「夜更かしを褒める社会」への違和感
私たちが早寝を守り続ける理由の一つに、
「遅くまで頑張った子を評価する空気」に抗いたいという想いがあります。
塾の宿題を終わらせるために深夜まで…
テスト前だから22時まで勉強…
それが“努力”だと見なされる社会。
でも、本当の学力は、**量や根性ではなく、「どれだけ整えられた脳で集中したか」**で決まります。
だからこそ、私たちは声を大にして言います。
「20時に寝る子が、いちばん賢くなる」
6|「睡眠優先」は、世界の知性たちの共通点
実は、東大・京大の合格者や、世界で活躍する科学者・研究者の多くが
**「睡眠を削らない」**ことを徹底しています。
記憶の定着、論理思考、創造性――
すべてが“脳の健康状態”とリンクしていることを知っているからです。
「賢くなりたいなら、よく寝なさい」
これは世界共通の知恵であり、親から子どもに渡せる最強の教育指針なのです。
🔚 終わりに|「睡眠を制する者は、学びを制す」
20時に寝かせることは、正直に言えば、時に難しい日もあります。
行事、遠出、親の都合…。現実とのバランスも必要です。
それでも、私たちはこの習慣を守り続けます。
なぜなら、
- 体調が安定し
- 感情の波が少なく
- 朝にぐんと成長できる
――そんな**“勉強するための身体と心”を作っている実感**があるからです。
「早寝の子が、強い子になる」
これはただの標語ではなく、わが家が8歳までに導き出した、ゆるぎない事実です。