あらすじ
ちいさな女の子「さち」が、シロツメクサで花輪を作りながら遊んでいると、ぽつんと雨が降り出しました…「でも へいき。」さちには「はっぱのおうち」があるからです。
そこは、はっぱや木に囲まれ、女の子1人が入れる小さな窪みになっていますが、そのおうちには、すでに先客のカマキリがいました!
さらに、もんしろちょう、こがねむし、てんとうむし、パンをもったありなどが、「さち」のおうちに「雨宿り」にやってきます。
「みーんな おなじうちの ひとみたい」と、さちはニッコリ♪
その後、雨が上がって、「さち」と虫たちの小さな交流が終わります。
「自然」と「人」との交流
――「幼い子ども」の日常生活に、優しく寄り添う小さな生き物たちが、絵者・「林 明子」さんの見事な絵力(!) で、美しくもかわいらしく、そして愛情深く描かれているステキな絵本です♪
Let’s Active Reading!
さて、今回も「アクティブリーディング」を始めましょう!
「アクティブリーディング」のやり方については、こちらをご確認ください。
早速、我が家の「アクティブリーディング」を振り返ります。
親子の感想
「あっ! ここにカエルさんがいるよ~♪」
「おか~さん、あかつむり(カタツムリ)もいるよ~♪」
この絵本は、まるで質の高い一篇の「ショート・ムービー」を見ているかのような、秀逸な絵本だと思います。
雨と雨粒の描き方については、雨上がりのさわやかさを感じられ、画力のすばらしさがあります…!
そして、さちがシロツメクサを摘んでいるところから、雨が降りはじめ、少しずつ花輪を編み出し、虫と交流しながら、「腕輪」に編み上げ、手首に巻いています…「シロツメクサ」を通して、時間の経過が分かります…さちは、さながら、てんとう虫のティアラと、お花の腕輪を付けた、小さなプリンセスのようです♪
また、さちが認識しているものを「実線」で縁取り、輪郭を際立たせているので、さちが何に興味を持ち、意識を向けているのかが、絵から読み取れるのです。
さちの頭の上に、てんとう虫が止まりますね。
これは、自然がさちを受け入れてくれた証拠です♪
「人」は「自然」の一部だと、あらためて気づかせてくれる、素晴らしい絵本です。