★作 征矢 清
★絵 林 明子
★出版社 福音館書店
★発行日 1985年4月1日
あらすじ
ちいさな女の子「さち」が、シロツメクサで花輪を作りながら遊んでいると、ぽつんと雨が降り出しました…「でも へいき。」さちには「はっぱのおうち」があるからです。
そこは、はっぱや木に囲まれ、女の子1人が入れる小さな窪みになっていますが、そのおうちには、すでに先客のカマキリがいました!
さらに、もんしろちょう、こがねむし、てんとうむし、パンをもったありなどが、「さち」のおうちに「雨宿り」にやってきます。
「みーんな おなじうちの ひとみたい」と、さちはニッコリ♪
その後、雨が上がって、「さち」と虫たちの小さな交流が終わります。
「自然」と「人」との交流
――「幼い子ども」の日常生活に、優しく寄り添う小さな生き物たちが、絵者・「林 明子」さんの見事な絵力(!) で、美しくもかわいらしく、そして愛情深く描かれているステキな絵本です♪
Let’s Active Reading!

さて、今回も「アクティブリーディング」を始めましょう!
「アクティブリーディング」のやり方については、こちらをご確認ください。
早速、我が家の「アクティブリーディング」を振り返ります。
絵本に登場する虫たちが、どこに描かれているのか、虫の名前を正しく理解しよう!
かまきり、こがねむしの他にも、もんしろちょう、てんとうむし、あり…が、登場します。
絵本に登場する「虫の名前」と、子どもが指し示す「絵」が、一致しているか確認しよう♪
指を指した「虫の名前」が、正しく言えるかを確認しよう♪
絵本に戻ってさがしてみよう♪
わが家の娘は、絵本の細かいところを見るのが大好き♪
絵本を見ながら、娘と見つけた「生き物」は、次の3つです。
🌼カエル ⇒ かまきりの上。
🌼かたつむり ⇒ 左の木から石に移り、裏表紙では、再び木の上に。
🌼くも ⇒ くもの巣があるので、どこかにいるかもしれない…!
お気に入りの『図鑑』で、絵本に登場した「虫」や「生き物」を探してみよう。
図鑑のお薦めは、小学館の『まどあけ図鑑 むし』『まどあけ図鑑 いきもの』です。
こちらは写真ではなくイラストで、楽しく動物たちを紹介していますので、絵本と比較してみるのも楽しいです♪
また、『動画』でも、「虫」や「生き物」について調べてみよう♪
映像で動いている姿を確認すると、子どもは集中して見入ります。
子どもが興味を持っている時が、見せる「ベストタイミング」ですよ♪
★お薦めは、小学館の『まどあけ図鑑 いきもの』と『まどあけ図鑑 むし』です。


絵本に登場した「虫」や「生き物」を探して、自然観察をしてみよう♪
絵本に登場する「虫」や「生き物」は、幼い子どもの日常生活でも、触れられるものばかりです。
ぜひ、雨上がりの休日に、「はっぱのおうち」や私たちの日常生活に寄り添いながら生息している「どこにでもいる」虫や生き物を探して、自然観察と発見の旅に出かけてみましょう♪
親子の感想


「あっ! ここにカエルさんがいるよ~♪」
「おか~さん、あかつむり(カタツムリ)もいるよ~♪」

この絵本は、まるで質の高い一篇の「ショート・ムービー」を見ているかのような、秀逸な絵本だと思います。
雨と雨粒の描き方については、雨上がりのさわやかさを感じられ、画力のすばらしさがあります…!
そして、さちがシロツメクサを摘んでいるところから、雨が降りはじめ、少しずつ花輪を編み出し、虫と交流しながら、「腕輪」に編み上げ、手首に巻いています…「シロツメクサ」を通して、時間の経過が分かります…さちは、さながら、てんとう虫のティアラと、お花の腕輪を付けた、小さなプリンセスのようです♪
また、さちが認識しているものを「実線」で縁取り、輪郭を際立たせているので、さちが何に興味を持ち、意識を向けているのかが、絵から読み取れるのです。
さちの頭の上に、てんとう虫が止まりますね。
これは、自然がさちを受け入れてくれた証拠です♪
「人」は「自然」の一部だと、あらためて気づかせてくれる、素晴らしい絵本です。
今回ご紹介した本


